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産業技術大学院大学(公立大学法人 首都大学東京) 情報アーキテクチャ専攻 Web版InfoPress [社会人大学院][東京都品川区][IT]

既に単位を修得した授業科目の再履修

本学では、平成27年度から既単位修得授業科目(既に単位を修得した授業科目)の再履修が許可されました。

平成26年度まで

通常の大学・大学院では「既単位修得授業科目の再履修」が禁止されていることがほとんどで、本学でも平成26年度まで禁止されていました。

(3)重複履修の禁止
次に掲げる事項は重複履修とされ、履修が認められません。
 ① 既に単位を修得した授業科目を再度、履修すること。
 ② 同一クォータの同一曜日、同一時限に2科目以上の授業科目を履修申請すること。
 ③ 授業の方法が録画・対面混合授業で実施される場合は、時間割上重複履修とならないよう対面授業とビデオ学修のスケジュールを計画するように注意してください。

■ 平成26年度「履修の手引」から抜粋 http://aiit.ac.jp/about/pdf/resource/h26_rishu.pdf#page=17

平成27年度から

平成27年度から以下のように「既単位修得授業科目の再履修」が許可されました。

(4)重複履修の禁止
同一クォータの同一曜日、同一時限に2科目以上の授業科目を履修申請することは、重複履修とされ、履修が認められません。
(5)同一科目の再履修
過去に単位を修得した科目について、再度同一科目を履修の希望をする場合は、所定の期間に申請書を提出することで、再履修が可能です。再履修を行った場合、申請の取り下げはできません。また、成績は再履修後の評価で上書きされ、再履修前の評価に戻すことはできません。ただし、再履修後の成績評価が「不可」の場合は、再履修前の成績評価のままとします。その他履修に関するルールは、再履修以外の科目と同様です。再履修の対象は、以下に挙げる科目以外で、当該年度に開講される原則全科目となります。
  ① カリキュラム変更等で単位数の変更があった科目
  ② 情報システム学特別演習1・2、イノベーションデザイン特別演習1・2、事業アーキテクチャ特別演習a1・a2、事業アーキテクチャ特別演習b1・b2 及びインターンシップ
  ③ その他、指定する授業科目

■ 平成27年度「履修の手引」から抜粋 http://aiit.ac.jp/about/pdf/resource/h27_rishu.pdf#page=32

何故、再履修するのか。

既に単位を修得した授業科目を何故再履修するのかと思われるかもしれません。以下の記事でも言及したように、通常の大学・大学院では、修了要件の単位数を取れば、成績がすべて5(秀あるいは優相当)であろうが、すべて2(可相当)であろうが、あまり関係無いと思っている学生が多い気がします。

しかし、成績は記録として残り、成績証明書等で参照でき、就職あるいは進学時に提出する必要があるかもしれません。成績はGPAの算出にも使われます。優秀であれば、成績優秀者(首席)として表彰されたり、奨学金等での優遇が受けられたりすることもあります。また、研究室配属では成績で優先度が付けられることもあります。要するに、いい成績を取れば取るほどいいことがあります。また、本学の学生の多くは理解していると思いますが、成績はあくまで評価の結果であって、目的ではありません。授業での目的は授業の内容の高いレベルでの理解であり、知識・スキルの修得にあります。成績はあくまで教員が各学生の修学の成果を評価した結果にすぎません。したがって、本学では、高いレベルでの理解と、知識・スキルの修得に繰り返し取り組めるように、開学時から原則すべての講義の授業科目を録画し、インターネット経由でいつでもどこでも視聴できる環境を提供してきました。修了生も、Knowledge Home Port制度によって、大学院修了後も10年間最新の授業動画を無料で視聴することもできます。詳細は、以下の記事の《授業動画のオンライン視聴》の項目を参照してください。

aiit-isa.hatenablog.com

今回の再履修の許可は、いままで以上に理解度を高め、また再評価によって成績自体を高めたい学生に対して修学の機会を提供する新しい試みです。

昨年度、当専攻では1年間で4名4科目の再履修がありました。今年度は1Q(第1学期)だけで5名5科目の再履修申請があり、この新しい制度を活用し、成績・理解度を高めようとしている学生は一定数存在し、増加しています。